プールで泳いでいるのは、みんな男の人だ。泳いでいる人はたった4、5人なので、息子は自由自在に行ったり来たりした。
 しかし私は疲れていたし、お腹の具合が悪いので、写真を撮った後で、一人で部屋に帰った。
 部屋に帰るとお腹が悪くて、すぐにトイレに行った。出できたのは、液体状態の普通でない便だった。
 疲労で起こった下痢は、回数も多くはないし、色も黄色で、臭いは植物の腐敗したような臭いだ。
 しかし、私のお腹の中にはもう出す物はないはずなのに、灰緑色の液体が絶え間なく押し出されてくる。
 悪い細菌に感染したのかしらと、不安になった。
 そこですぐに日本から持ってきた一般人が買うことのできる下痢の時のワカマツという薬(キハダ抽出物の抗細菌成分を含む)を飲んだ。
 しかしこの薬は効果が小さい。もしも毒素を作るような細菌だったら、すぐに医者に行かなければならない。
   
 息子がプールから帰ってきたので、私は体の状況を息子に伝え、一人で夕飯を食べに下りてくれと伝えた。
 この時、私は砂糖水とかパンのような淡泊なものなら食べられると思った。もしもバイキングのレストランから食べ物を持って帰ると、息子がとがめられるかもしれない。そこで、私は英語でホテルのフロントの従業員に手紙を書いた。内容は以下のようだ。
   
 ①私は病気になってお腹をこわし、レストランに行く
  ことができません。だから、息子に食べ物を少し客
  室に運ばせて下さい。
 ②私は白糖と食塩が要ります。
 ③私は沸かしたお湯と電気ポットが要ります。
   
 手紙を書いて、ベッドで休んでいると、息子はバスルームで服を洗い始めた。
 自分の母親が病気になったのに、この息子はバスルームで私に替わって洗濯かい?
 私は少し不満だった、しかし、息子は自分で思い立って洗濯を始めたのだから良くやってる方じゃないか? 
   
 突然、トイレに行きたくなった。
 しかし息子はバスルームで洗濯をしている。どうしようもなくて私は息子の面前で洋式便器に座った。
 黒緑色の液体が出て、表現できない腐った魚や貝のような悪臭がバスルームに充満した。
 息子は叫んだ。「ひでい臭いだな!?」
 私も言った。「私も分からないよ、どうして、こんなひどい臭いがするのか分からない。ここ2、3日魚は食べていないし、どうしたらこんな臭いがしてくるんだろうね? 」
 よく言われている、非常に深刻な細菌に感染したのだと思った。
 息子はテラスに私たちが張ったロープに洗濯物を干すと、私の手紙を持って、プールのそばのバイキングのレストランに行った。
   
 私は、ベッドの中でやるべき事は何かと考えた。体温を計ってみると、すでに発熱していた。37.4度だ。
 危険性のない腹下しでもこのぐらいの発熱はあるだろう。
 フロントの従業員に電話をして、下痢をして体温が37.4度だと伝えた。もしも体温が38度になったら医者に診てもらいたい。
 この時自分の状況を従業員に説明した。
 なぜかというと、ホテルに予告しておくためだ。
 ホテルならこの辺りの医療の状況をよく知っている。私を助けてくれるはずだ。
 私の説明を聞いた後で、従業員は何も言わなかった。

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